第214回 佐保カルチャー報告           2014年10月20日(月)

「国の登録有形文化財 中川家見学」を開催しました。

 

 「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として、国の登録有形文化財に指定されている中川家主屋

を見学させて頂きました。中川家は、18C後半から戦前まで 織物業を営んだ商家です。 現在の建物は

大正4年に建設、平成13年に改修されています。中川氏(12代当主)のとても詳しく分かり易い説明

のもと 参加者35名は、大正期の洗練されたデザインを随所に散りばめた中川家を堪能しました。

  2階の座敷には、この日の為に蔵から出された 中国の故事を題材にした2双の屏風絵が、二間続きに

飾られ、旧家ならではの壮麗な雰囲気に一同浸ることができ、その素晴らしさに息を飲みました。

  当家は主屋以外にも 渡り廊下、離れ、蔵、煉瓦塀の5件が 同時に登録有形文化財に指定されています。

2階の廊下から見える蔵の本瓦葺の屋根も また見事で、そして かつて隣地にあった当家工場と住宅敷地を

区画していた煉瓦塀も 大正期の趣を残し、とても風情がありました。 

  奥様の中川早苗氏(奈良女子大名誉教授)のご好意で 今回の見学会が実現しましたこと 感謝です。