第219回 佐保カルチャー報告 2015年10月14日(水)

「大山崎山荘美術館とサントリー山崎蒸留所を訪ねる」を開催しました。

 爽やかな秋晴れに恵まれた10月14日、サントリー山崎蒸留所とアサヒビール大山崎山荘美術館を見学しました。

 NHKの朝ドラ「マッサン」の効果からか、工場見学の人気は高く、ようやく予約することが出来たこの日も外国人を含めて沢山の参加者がありました。仕込・醸造・蒸留の工程を見学、その後、蒸留されたばかりの無色透明なウィスキーを樽熟成させている貯蔵庫へ。沢山の樽が並ぶ貯蔵庫は圧巻で、樽の大きさ・形・材質・保管位置などで味わいの異なるウィスキーが仕上がるそうです。最後にお楽しみの試飲をしてひと休み。心地よいほろ酔い加減のまま、次なる目的地の大山崎山荘美術館に向かいました。

 天王山の中腹に建つ美術館への道はかなりきつく、急な坂を上り、ようやく門にたどり着きました。四季折々に眼を楽しませてくれる庭園でお弁当を広げた後、美術館へ。

 実業家・加賀正太郎が昭和初期に建てた英国チューダー様式の山荘が美術館として公開されてから来年で20年。この日は、リニューアル工事のため、あいにく工事用シートで覆われ、外観を見ることが出来なかったのは残念です。中に入ると、がっしりとした英国風のしつらえで、照明器具は各部屋で異なっているというとても凝ったつくりに、加賀氏の思い入れを感じました。

 2階のテラスからは 木津川・宇治川・桂川の三川が淀川へと合流する雄大な景色を望むことが出来ました。

 山荘本館では濱田庄司、バーナード・リーチなどの作品を、安藤忠雄設計の「地中の宝石箱」ではモネの睡蓮を、そして2012年開館の山手館「夢の箱」では企画展ルーシー・リー、ハンス・コパーの現代的な作品を鑑賞しました。

 最後に、美術館の見学をコーディネートしてくださった鈴木敦子さん(理物卒 アサヒビール勤務)に感謝申し上げたいと思います。