第232回佐保カルチャー
メタボリックシンドロームと癌 病理学者の一考察
講 師 医学博士 今井俊介氏 (奈良市立看護専門学校 校長)
日 時 平成30年10月13日(土)午後1時半~3時
場 所 佐保会館 (奈良女子大学構内)
主 催 奈良女子大学同窓会佐保会奈良支部
後 援 奈良市
参加人数 137名 (学生 1名)
昨今、健康についてのTV番組が多く放映されています。今回は現代の国民病と言われる、メタボリックシンドロームと癌について、病理学者としての考察を加えてお話頂きました。
メタボリックシンドロームとは内臓肥満に高血圧、高血糖、脂質代謝異常が加わり、動脈硬化症や心臓病、脳卒中を招きやすい病態です。多くの脂肪肝、動脈硬化、脳梗塞などの肉眼図や組織図を見せて頂きました。昔ながらの儒学者貝原益軒の養生訓にならった食事をし日頃の生活習慣を見直す必要を痛感しました。
癌についても様々な臓器の癌の肉眼図や組織図をみることができ、各々臓器の癌の危険因子についても学びました。
乳癌においてアンジェリーナ・ジョリーの手術の時、話題になった癌抑制遺伝子についてのお話もありました。
そして日本在住日本人、ハワイ在住の日系一世、二世、白人と順に乳癌罹患率が上がる事や乳癌死亡率と世界各国の平均脂肪摂取量の間に正の相関がある事を知り、益々食事のとり方を見直す好機となった講演会でした。